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「孫子」とは、今からおよそ2500年前、中国春秋時代の兵法家・孫武(そんぶ)が著したとされる

最古にして最強の兵法書である。


初回はその孫子の中で一番有名な一節をご紹介いたします。


「彼を知り己を知らば、百戦殆うからず。彼を知らずして己を知らば、一勝一負す。彼を知らず

己を知らざれば、戦う前に必ず殆うし。」



以上を現代文に訳すと下記のようになります。

「敵軍の実情や実態を知って自軍の状況や実態をも知っていれば、百回戦っても危険な状態に陥

ることにはならない。敵軍の実情を把握せずに自軍の実情だけを知っているという状況であれば

勝ったり負けたりである。敵軍のことも知らず、自軍のことも知らないようであれば、戦うたび

に必ず危険に陥る。」



このように・・・「戦い」すなわち試合に臨む前のチームは3パターンあるわけです。

一番強いチームというのは、相手チーム、自チームの状況や実情を把握しているチームです。

例えばこういうチームではないでしょうか?



1アウトランナー2塁の場面。鋭い打球のセンター前ヒットがでました。打球の勢いが良すぎて

2塁ランナーは3塁ストップかと思われました。しかし俊足の2塁ランナーのA君は迷わず3塁を

けって本塁へ。ホームインで1点入りました。


この場面ですがA君は試合前、そして試合中ずっと相手守備陣、特に外野守備陣を観察していまし

た。「レフトは肩が強いし捕球も安定しているな。」「ライトは足が速くないな。」そして「セ

ンターは足は速いけど、肩は弱そうだし、捕球も不安定だな。」


鋭い打球のセンター前でしたが中堅手は打球をお手玉し、バックホームの送球もそれてA君はホー

ムインしました。



相手の中堅手の実情を知り、自分が俊足だという実情も知っていたからこその1点でした。
(「孫子」応用攻撃編)



                    大仏さまのおことば

            次回はこの理論を応用した守備編をおおくりいたします。





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